SSTR2022の直前に納車されたことから、慣らしを兼ねて参加することになったテネレ700(2022年モデル)だが、この行き帰りのツーリングで1000キロを超え無事慣らし運転を終える事が出来た。そこで、テネレ700ローダウン仕様ついての印象を紹介したいと思う。
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車格
以前であれば、各メーカーが輸出仕様/国内仕様、海外モデル/国内モデルといったように、国内外のモデルを分けていたが、テネレ700に関してはそういった分け方をしていないというよりも、海外モデルを日本でも販売しているといった方が正しいのかもしれない。それは国内モデルでは法的に必要ないフォーク部のリフレクター及びメーターのキロ/マイルの表示が切替できる点からもそういえそうだ。また出力も73PSとおとなしめなので、吸排気系も特に変更していないのではないかと思われ、車格自体も販売数の多いヨーロッパ向けのものを日本でも販売しているので、大柄な車格となっているようだ。
大きさをバイクカバーで表すと、いままで乗っていたVmax1200やNC750Xでは、5Lサイズ(全長2400mm、前方高さ1530mm、後方高さ950mm)で余裕があったが、テレネ700では前後がパツパツになる。高さはスイングアーム下ぐらいまでしかかからずホイールが見える状態となっるので、ワンサイズ大きい6Lサイズが必要となる。
今回テレネ用にバイクカバーを用意したが、余裕を持って6Lではなく7Lを購入したが、パニアケース付を考慮しているようで後ろ側が高く裾が余ってしまうので、後ろ側をゴムバンドで縛って使用している。
ハンドル位置について
初めはハンドル位置が遠く感じられ、いきなりの長距離走行に不安を覚えたものの、千里浜までの往復1000キロを走行しても、まったく問題ないどころか、今まで乗ったどのバイクよりも楽に感じたぐらいだった。当初は、ハンドルアップスペーサーを使いハンドル位置を手前に持ってこようかと思っていたが、その必要は無くなった。やや遠く感じるハンドル位置だがスタンディング時には絶妙な位置関係となっており、スタンディングポジションが基準になっているのでは?と思えるほど。
車重
車重が 205kgのテネレ700を重く感じるか、軽く感じるかは、今まで乗って来たバイクの車重によっても感じ方が変わると思われるが、私の場合、直近では NC750X(RC72)が 217kg、Vmax1200が 284kgだったので、それらと比較した場合、テネレ700は、NCよりも軽く感じ、Vmaxに比べると恐ろしく軽い。ここ半年は、車重140kgのCRF250Lばかり乗っており、この重さに慣れてしまいテレネが重く感じるのではないかと危惧していたが、全くそんなこともなく体が重さを覚えていたようだ。そして走り出した時の印象だが、テネレ700の軽さは、低速や取り回し時の重さの比較以上に軽快に感じる。
足つき
テネレ700で、最も気になる点が足つきではないだろうか。当の私もその一人で、ロー仕様とはいえ納車される不安でいっぱいだった。私は身長170cm、股下78cmと残念ながら体格に恵まれていない。そのため両足では、つま先が接地するだけ。バレリーナ状態である。納車後すぐの信号待ちでは、左足が吊りそうになり、慌てて右足に変えたところ、今度は右足が吊りそうになり焦ったものの、すぐに慣れた。また、意外なことに、つま先だけでも安定して停車する事が出来ている。左足での停車を基本としているが、時折、道路の左側が極端に低くなっていてヒヤッとした経験があると思うが、もともと足つきが悪いと意識しているからだろうが、自然と腰をずらして足を着くようになった。
ローシート
テネレ700のロー仕様は、厚さがノーマルシートより20mm薄くなっているので、長時間座っているとお尻が痛くなるのではと懸念していたが、意外なことにまったく痛みを感じることが無かった。また着座位置が下がる事によって、膝の曲がりがきつくなるが、そちらも問題なかった。
テネレ700の場合、ベース車両が販売店に入ってからリンクとローシートを装着してロー仕様にしているため、交換部品としてノーマルシートとノーマルリンクがもらえるので、いつでもノーマル仕様に戻す事が出来るので、リンクだけをノーマルに戻したり、シートだけをノーマルに戻すことも可能。
安定性
テレネに乗って感じたのは、車体の安定性の良さ。低速走行でも車体がフラつきにくいように感じる。そのため、すっと足を着くだけで停車できることも、足つきの悪さをカバーしてくれているように思える。また、Uターン途中でエンストする場面があったが、通常ならバランスを崩し足を着いて踏ん張るような場面で、悪くするとボテゴケするようなタイミングのエンストだったが、すぐさま車体を起こし、足を着くことなく惰力で旋回しながら再始動してそのまま走る事が出来たり、砂地でハンドルを取られたり、後輪が滑るような場面でも態勢を立て直しやすい。操作性・車体のバランス・安定性が優れているからか、まるで自分のスキルが上がったような錯覚を覚えた。
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