丹波市旧上久下村営上滝発電所記念館は、現在の丹波市の南東部に位置しており、大正11年に村営発電所として竣工されたものです。記念館として運営されています。隣には「丹波竜発見地展望広場」があり、丹波竜の化石の発見場所を見学する事も出来ます。
大正11年に竣工し、昭和38年まで稼動していた発電所は、恐竜化石発見地のすぐそばに立地していたこともあり保存・改修工事を行い新たに発電所記念館になっています。
内部は水力発電所として稼動していた頃の様子を紹介する映像やパネルなどを展示しており、無料で見学できるのですが、残念ながら休館日で見学できず。
建物内は見学できませんが、脇にある階段で下に降りることができるので、外観はじっくり見ることができます。
入口通路のコンクリートの橋は、改修時に補強と屋根が新設されたようですね。
篠山層群から恐竜の化石が出たことがきっかけとなり、旧上久下村営上滝発電所の隣を展望台として整備する際に、一緒に改修されたようです。
平成20年4月18日には、国の登録有形文化財として認定されていますが、白亜紀前期の泥岩層(約1億1千万年前)からティタノサウルス形類の肋骨などの化石数十点が確認されたと、平成19年1月3日記者発表が行われたようですので、同時期に申請していたのかもしれませんね。
化石が発掘されることがなければ、 国の登録文化財 の申請がされることもなく放置され続け、いずれは解体されていたかもしれません。化石の発見者の功績と言えるでしょう。
建物の裏には、このような装置が設置されています。ハンドルを20回転してボタンを選択すると解説が流れる仕組みになっています。
左側の構造物が気になります。
道路側から見ると、「生活用水のため枡」となっていました。発電所で使う生活用水だったのかな?
道路向かいには、このような広場が設けられています。
裏側は、丹波竜化石のレプリカが展示されています。コンコンすると軽い音がするので、中は空洞のようですが、出土した時のイメージは掴めますので充分でしょう。
それでは、期待を膨らませ展望デッキの方へ向かいます。篠山川をのぞき込むと…。何やらチープな絵が描いてありますね。あれが産出した場所なのか?
左側には、花?ひまわり?みたいな絵が描かれています。篠山層群の岩肌と風景が良い雰囲気を醸し出しているのに、コンクリートで覆った上に可愛らしい恐竜の絵が描いてあるだけなのが残念な印象です。
横断幕を見ると、世界最小の恐竜の卵の化石が密集して産出した場所で「ヒメウーリサス・ムラカミイ」と学名も付けられているようです。この横断幕に描かれているぐらいのものをコンクリートの上に書けばもう少し雰囲気が出たんじゃないかと思ってしまいました。
ここへ訪れるには、県道77号線から線路を超えて細い道を入ってくるか、丹波竜の里公園の方からになります。駐車場は身障者用を含め3台用意されていますが、「元気村かみくげ」からは、500m程ですので散歩がてら歩いても良いかもしれません。
駐車場の後ろは、JR福知山線。
前回紹介した「川代公園」「丹波竜の里公園」の近くですので、セットで廻ってみてください。
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