ABS付き車両は、フロントハブベアリングのガタは、高額修理となる可能性あり。

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ハブベアリングのガタがあった場合、ベアリングを交換するだけでOKな場合がほとんどだと思いますが、ABSが標準装備化されている中、そうもいかないケースが出てきています。今回紹介する、マツダタイタン(いすゞ エルフOEM)では、ABSの構成部品も破損しているので、高額な部品代が必要となりました。

フロントホイールを揺すると、かなりのガタがで出ていたのでフロントハブを取り外すと、セレーション(ギザギザのリング)がポロっと落ちてきました。

よくよく観察してみるとボルトの頭にセレーションが接触していたみたいです。

ガタによって、タイヤが振れたたためにセレーションがボルトに押し付けられた際に、セレーションとハブの圧入部分が回転してしまい、ハブ自体も削れている可能性があります。

さらに観察していくと、車速センサーも削れています。セレーションがセンサーにも接触していたようです。

現時点で交換が必要な部品はを上げてみると

  • フロントハブベアリング(インナー) 3750円
  • フロントハブベアリング(アウター) 3750円
  • ハブシール  480円
  • 車速センサー(スピードセンサー)左 35400円 (参)55100円 右
  • セレーション 20800円
  • フロントハブ 68600円

合計 132780円

これだけABSの構成部品が損傷していたら、通常は、ABSの警告灯が点灯するはずですが、点灯していないので、疑問に思いながら診断機でチェックしてみました。

「C0214 Gセンサー異常またはEHCU異常」が入力されていました。もともとABS系統に異常があったようです。このコードが入力された時点で警告灯が点灯していたはずなので、警告灯のバルブ切れかもしれないので、メーターを外してみました。

メーター裏から確認するとバルブ切れではなく、バルブ自体が入っていません。

電球を取り付けると、きっちりと点灯しっぱなしです。

いつからなのかは不明ですが恐らく警告灯が点灯したままでは車検を受けることができないので、バルブを抜き取ってゴマ化したのではないかと思われます。

今回は、この部分を詰めて点検していませんが、エルフ(タイタン)の持病のですので、ABSのハイドロリックユニットで間違いないと思います、

ABS ハイドロリックユニット 93600円、がさらに必要になりますので、部品代の合計が、226380円と工賃+消費税に加え、ブレーキフルードやグリスなどの費用が加わる事になります。

このことをユーザーに説明しましたが、次回の車検まで持てばよいとの事でしたので、ABS機能は働かないということを理解していただいた上で、脱落の恐れがあるセレーションは取り外し、左のハブベアリングの交換のみを行いました。少なくともベアリングだけでも左右交換するべきですが、ユーザーの都合もありますので、仕方がありません。

最後に

ABSなしの車両なら、ベアリングの交換のみなので、部品代なんて知れていましたが、管理ユーザーの場合は、ABS付きの車両の場合、悪くなってから交換するのではなく、走行距離によって定期的に交換する方が良さそうです。今回、紹介した車両は、行きつけの整備工場を持っていない様でしたので、今後に一抹の不安が残る結果となりました。

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