原動機付自転車と呼ばれる125ccのバイクは、日頃は高速道路に乗れず歯がゆいことが多いですが、しまなみ海道は、高速道路部分とは別に歩行者、自転車、原動機付自転車が通行する自転車歩行者道が設けられています。
自転車好きの方には、聖地として知られていますが、125cc以上のバイクは自動車と同じように、高速道路を通行することが出来ますが、逆に高速道路を走るしかないのです。
しまなみ海道の醍醐味は、島々を繋ぐ橋を一つ一つ、丁寧にに回れることにあります。
これから原付でのツーリングを考えておられる方に、その魅力を紹介していきます。
原付で唯一四国に渡れる橋
まず最初に、四国と本州を結ぶ橋を紹介します。
瀬戸大橋
本州の岡山県倉敷市と四国の香川県坂出市を結ぶ、10の橋の総称で、瀬戸中央自動車道として供用されています。
また、この橋は上下に高速道路と鉄道とが併用するルートが二段になっており、鉄道道路併用橋としては世界最長。
明石海峡大橋・大鳴門橋
明石海峡大橋は、本州の兵庫県神戸市と淡路島の淡路氏岩屋町との間、明石海峡に架かる世界最大の吊り橋。(橋長3,911m 中間支間長1,991m。)
大鳴門峡は、淡路島の兵庫県南あわじ市と、四国の徳島県鳴門市の鳴門海峡の最狭部に架かる吊り橋。(橋長は1,629m、中央径間は、876m。)
大鳴門峡は、渦潮で有名ですよね。渦潮を船上から見るのもおすすめです。
この2つの吊り橋で、本州~淡路島~四国をつなぐ神戸淡路鳴門自動車道として供用されている。
しまなみ海道
そして、原付で唯一渡る事の出来る瀬戸内しまなみ海道ですが、広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ全長約60kmの自動車専用道路で西瀬戸自動車道、生口島道路、大島道路からなり、尾道市の国道2号バイパスと一般国道196号バイパスに接続し、瀬戸内海に浮かぶ芸予諸島の島々を橋で結んでいます。
この道路が通る島は、向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島、馬島の7つの島をつないでおり、その総称が「瀬戸内しまなみ海道」です。
しまなみ海道・自転車歩行者道
西瀬戸自動車道の各橋には、そのほとんどに自転車歩行者道とバイク道(125cc以下)が併設されています。
設置場所は、橋によって異なり、補鋼桁内部、車道の両サイドなどに設けられ、橋の両端に設けられた自転車歩行者道用の連絡道路から出入りをします。
高速道路を走るバイクや自動車よりも海側を走りますので、眼下の瀬戸内海に浮かぶ島々が織りなす絶景を堪能することが出来るのです。
自動車専用道路を走る場合は、総延長が約60㎞でしたが、自転車歩行者道は、橋のたびに島に降りて次の連絡口に回るため、総延長距離は約80㎞となります。
これだけ距離があると道に迷わないか、心配な方もおられるかもしれませんが、車道の路側は、青くペイント(ブルーライン)されて推奨ルートと距離を示してくれているので安心ですよ。
自転車歩行者道の注意点
高速道路の横を走る区間では、
・原付と自転車が混在して走る橋梁区間では、一列通行、法定速度厳守。
(因島大橋、大三島橋、伯方・大島大橋)
・自転車と歩行者が混在する橋梁区間では、歩行者が優先。
(生口橋、多々羅大橋、来島海峡大橋)
・横風が強いこともありますので気をつけましょう。
・橋によって、片側通行の所と対向になっている所がありますし、道路幅が狭いので対向の際にはくれぐれも気を付けてください。
島々をつなぐ橋
新尾道大橋
尾道水道(尾道海峡)に掛けられた橋で、一本の柱に七本のケーブルを平行に張った215mの斜長橋です。この橋だけ、自転車歩行者道がありません。
新尾道大橋を渡ると、瀬戸内海に浮かぶ向島に上陸。
向島の周囲は、およそ28kmほどで古くから船の寄港で栄えた街で、現在ではミカンなどの柑橘類の栽培や漁業も盛んです。
因島大橋
因島大橋は、本州四国連絡橋の最初の吊り橋として完成し、中央支館間長770mは完成当時は日本最長でした。国内では初めて吊り橋に鋼床が使用された。
この橋は、上が自動車道でその下が自転車歩行者道になっています。
因島は、瀬戸内海のほぼ中央に位置してた島で、2016年4月に日本遺産に登録された村上海軍などの伝統文化に育まれています。その名前の由来は、本州から見ると手前にある四島に隠れているので「隠の島」と呼ばれるようになったという説と、後白河院の総円だったことから「院の島」とよばれそらがのちに「因島」と呼ばれるようになった説があるようです。
生口橋
生口橋の最大の特徴は、側径間に重いコンクリート桁(PC桁)、中央径間に軽い鋼桁を使用する複合桁構造の橋です。
生口島(いくちしま)は、別名レモンの島とばれており、温暖な気候を生かして出荷量日本一のレモンをはじめ温州みかんなどの柑橘類の栽培がおこなわれています。
また、島全体を美術館に見立てた「島ごと美術館」というコンセプトの元で現代彫刻家の作品を島の各所に設置しています。このアートを探しながら島をめぐるのも楽しいかもしれません。
多々羅大橋
多々羅大橋は広島県側の生口島と愛媛県側の大三島を結ぶ、県境にある全長1480m、中間支間長890mで国内最長の斜張橋です。
大三島は、愛媛県の最北に位置しており、しまなみ海道の中で最も大きい島で古くから「神の島」として知られていて伊予国の一宮である大山祇神社や「伯方の塩」で有名な伯方塩業 大三島工場が人気。
大三島橋
大三島橋は、しまなみ海峡の中で唯一のアーチ橋で橋長328m アーチ支間長297mで完成当時は日本最長。
しまなみ海道では一番小さい伯方島ですが、伯方の塩ラーメンや伯方の塩ソフトが人気です。
伯方・大島大橋
伯方橋は、325mの桁橋、大島大橋は840mの吊り橋になっていて、構造の違う橋が連続しているます。
大島は石材の産地として有名で、ここでとれる石材は「大島石」と呼ばれる高級石材。亀老山展望公園の駐車場で販売されている塩玉藻アイスも人気。
来島海峡大橋
来島海峡大橋は、大島と今治の間にある来島海峡を結ぶ橋で、総延長4.1㎞の3つの橋の総称です。
現在は、2005年1月16日に今治市などと合併により同士の一部になったが、以前は伯方島、大島、大島と共に三島五島と呼ばれていた。そして来島海峡大橋を渡ると、四国に上陸。
最後に
今回は、しまなみ海道の橋を中心に紹介しましたが、景色がいいのでのんびりしてしまうこともありますが、距離がそこそこある上に自転車度歩行者道ではゆっくり走りますので思ってる以上に時間がかかります。計画は余裕をもって原チャリ旅をお楽しみください。
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