日産エルグランド(TE52)ファンベルトとエアコンフィルター交換

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自動車整備
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エアコンフィルターは、グローブボックスを取外すだけで交換可能なメーカーが多いが、それらに比べると日産の車は、やや交換しにくいが、その中では簡単な部類だがエルグランドのエアコンフィルターの交換方法と、オートテンショナー式なので特段難しいものではないが、ちょっとしたコツとを併せて紹介したい。

ファンベルト交換

ファンベルトの交換は、ボルト一本緩めることなく、単にオートテンショナーを戻して交換するだけで、力さえあれば特別な工具も必要ない。

まず最初に右フロントタイヤを取り外し、側面のカバーを外すとベルトが見えてくる。オイルエレメントの交換も、この状態ならやりやすい。ちなみにオイルエレメントを取外すとメンバーがオイルまみれになるので、薄いトレーやダンボールで受けて掃除の手間を減らしたいところ。

ベルトを取外すには、14mmのメガネでテンショナーを左方向に動かせばベルトが緩む。テンショナーを移動させた状態で保持しながらベルトを取外すことになるので、そこそこの力が必要になる。そのため使用する工具は同じメガネレンチでも、12-14mmよりも14-17mmのメガネレンチの方が長さが稼げる分、力が掛けやすい。

ベルトが取外せたら、今度は新しいベルトを取付けて行くが、下からではオルタネーター付近が狭くて高い位置にあるため手が入りずらく非常にベルトが掛けにくい。かといってエンジンルーム側にはエアコンの配管が通っているので、こちらも手が入りにくいのだが、重力を利用できる分上からベルトをエンジンルーム側から滑り込ませる方が掛けやすい。そして、オルタネータのプーリーにベルトを掛けておき、下側から、その他のプーリーにベルトを掛けると楽に作業できる。

画像では、すでにベルトを掛けてしまっているが、オートテンショナー以外のプーリーやローラーにベルトを掛けておき、最後にオートテンショナーにベルトを掛けるが、その際、オートテンショナーの可動範囲が大きくオイルエレメントを超えるあたりまで動かす必要がある。オイルエレメントにメガネレンチが当たることは無いと思うが、エレメントが邪魔で力が入れずらいかもしれない。どうしても力が掛けずらいようならオイルエレメントを外した方が作業しやすいかもしれない。また、使うメガネレンチのアングルによって当たる事も考えられるので、その際も取り外す方が良いかもしれない。

新品ベルトの場合、オートテンショナーを最大限スライドさせて、やっとベルトが掛かるので、腕力に自信が無い場合は、ロングのメガネレンチもしくは、パイプで延長するなど工夫するようにしたいところ。

最後に、すべてのベルトがちゃんとプーリーに掛かっているのを確認し、カバーとタイヤを付けて作業終了。

この記事を書きながら、工具を物色していると、「首振り式のラチェット式のメガネレンチ」が目に留まった。この車両のようにテンショナー部のスペースが狭く、ストレートのレンチでは、メンバーに当たってしまうので、角度の付いたメガネレンチを使ったが、今回は上手くいったものの、車両が変われば使えない事もあるだろう。しかし、上記のレンチのように首振り式なら、メンバーを躱す事が出来るそうだし融通が利く分、幅広い車種に対応してくれそうな予感がしている。また、本体がストレートなので、さらにテンションを掛けたい時は通常のメガネレンチに比べ、細めのパイプを差し込んで延長する事ができるので、作業性が良さそうだ。

エアコンフィルター交換

次に同車両のエアコンフィルターの交換だが、日産のエアコンフィルターは交換しずらいものが多いが、このエルグランドに関しては、工具を使わずに交換が可能になっているので、メーカーの方でも整備性の向上に努めてはいるようだ。

では交換方法だが、助手席側足元にあるカバーを取り外す。はめ込みなので引っ張れば外れる。

カバーを外すとユニットが見え、そこにエアコンフィルターの交換口がある。丸部分を引くと外れる。

蓋を取り外すと、エアコンフィルターが見える。これを抜き出すのだが、日産のエアコンフィルターは、エアコンフィルターの交換口よりフィルターの大きさが大きく、普通に引っ張っても出てこない。そのため指を突っ込み無理やり引っ張り出すことになる。

無理やり引っ張り出すので、フィルターはこんな感じになってしまう。

そして取付だが、今度はエアコンフィルターは縮めた状態で差し込み、中で広げるように差し込んでゆくことになる。無理やり入れると中で広がらず、すき間を通過した埃がエバポレーターに付着することになるので、慎重に作業したいところ。

今回使用した、PITWORKのエアコンフィルターには、説明書が付属しており、それを見ながら作業すれば失敗しないだろう。図のように真ん中を握って扇状にしてから入れると中で綺麗に広がる。

PITWORKは、さすが日産のブランドだけあって、自分の所の欠点を良くわかっているようで、新しいエアコンフィルターには取外し用のベロを付けてあった。ここを持って引き出せるようにしてくれているのだ。一瞬、「さすが!」と思ったが、よく考えたら、簡単に交換できる他のメーカーと同じ様な仕組みにしておけば、こんな配慮は不要な気がするが…なんて思いつつ、蓋ととカバーを取付けて、作業完了。

要領がわかれば、エアコンフィルターもファンベルトの交換も、それほど難しい作業ではないので、わざわざ解説する必要ないかもしれないが、これから交換を考えている方の参考になればと思い記事にまとめてみた次第。

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