ハイブリッド車用の補器バッテリーは、バッテリー上がりを起こすと、通常のバッテリーに比べ劣化が激しいと言われていますので、満充電後のCCA値を測定してみました。また比較として新品バッテリーのCCA値を測定しその差から、劣化度の目安についても考えてみました。
搭載車両
H27年7月登録のカローラフィールダーハイブリッド(NKE165)走行距離15000km程で使用していた補器バッテリー。バッテリーの使用期間は、およそ5年半です。
通常のバッテリーの感覚では、良く持った方だと感じますよね。
バッテリー充電
NKE165の補器バッテリーサイズは、S34B20R
まず、最初に満充電まで充電をします。
CCA値 測定
満充電したバッテリーのCCA値を測定しますが、今回使用のテスターは、ダイヤルで測定するバッテリーサイズを指定すると要否判定が行われるようになっているのですが、アイドリングストップ車や補機用のサイズ記載がありません。
そこで、メーカーサイトを確認するとモデルは一緒ですが、CCA値を変更できるようになっていました。またダイヤルにもアイドリングストップ車用の記載が追加されているようですが、補器バッテリー用は通常バッテリーと同じと考えダイヤル「B19、20」の位置で測定しています。
このバッテリーの性能表示は、「20HR 35Ah CCA 272A」
測定の結果は、「電圧12.51V CCA 289A」良否判定 正常となりました。
測定の数値は、バッテリー記載のCCA値を上回っており良い状態のように思えますが、CCA値の測定時は、測定条件である-18℃ではないので良い数値が出て当然と言えます。
新品のバッテリー
そこで、新品のバッテリーを満充電にしたものと比較してみることにします。
比較したバッテリーは、日産のピットワークブランドの「S34B20R」バッテリー性能「12V 28Ah 260CCA」
結果は、「電圧12.90V CCA 362A]で、バッテリーの記載値を大きく上回っています。この時の気温が3度でしたから、CCAの測定条件からは、およそ20℃高い状態では数値が3割増しとなっています。
これを完全放電したバッテリーの数値に当てはめると、CCA値が289Aの7割だと、CCA値が202Aとなります。放電バッテリー記載CCA値が272Aですから、およそ25%性能ダウンしていることになりますね。
最後に
もともとCCA値が使われているのは、北海道より北の地域が基準となっていますので、日本の特に本州ではなかなか-18℃とはならないでしょうから、今回測定した完全放電バッテリーは、もう少しは使えると考えても良いのかもしれませんが、やはり5年程度での交換がトラブルを未然に防ぐ意味で良いと言えるのではないでしょうか。
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