ホンダのアイドリングストップシステム装備車では、ECUがバッテリーの内部抵抗を監視することにより劣化度合いを判定しています。そのため、バッテリー交換と共に内部抵抗値のリセット作業を行う必要がありますので、アイドリングストップシステムとリセット法について解説します。
アイドリングストップシステム
アイドリングストップシステムは、信号待ちなどで自動車が停車する直前もしくは停車時にエンジンを停止し、その際グリーンの表示灯を点灯することでシステムの作動を運転者に知らしています。これは、無駄なアイドリングを抑えることで燃費向上を目的としています。またエンジンの停止だけではなく、ブレーキペダルを離すと自動的に再始動するようになっています。
アイドリングストップシステムが作動しない条件
ホンダでは、以下の条件でアイドリングストップシステムが作動しないとしています。
- アイドリングストップシステムOFFスイッチを押したとき
- 運転者がシートベルトを着用していないとき
- エンジン冷却水温度が低い、もしくは高い
- トランスミッションフルードの油温が低い、もしくは高い
- エンジン始動後、5km/hに達しないまま停車したとき
- 急な坂道での停車
- シフトポジションがDレンジ以外のとき
- ボンネットが開いている状態でのエンジンを始動
- バッテリーの充電量が少ないとき
- バッテリーの内部温度が5℃以下のとき
オートエアコン装備車
- 外気温が-20℃以下または40℃以上で、エアコンを使用時
- エアコンの風量が多いとき
- エアコンの設定温度がマックスヒート(Hi)もしくはマックスクール(Lo)のとき
- デフロスターがONのとき
マニュアルエアコン装備車
- デフロスターがONで、エアコンの風量が1段目以外のとき
エンジンが自動的に再始動する条件
- ECONスイッチを押したとき
- ハンドルを動かしたとき
- シフトポジションをR、Sにしたとき、
- シフトポジションをNからDに操作したとき
- 坂道で停車中、ブレーキをゆるめて車が動いたとき
- ブレーキを繰り返し踏み込んだりゆるめたりしたとき
- バッテリーの放電量が多いとき
- アクセルペダルを踏んだとき
- 運転者がシートベルトを外したとき
- デフロスタースイッチを押したとき
- エアコン設定温度と車室内の温度差が大きくなったとき
アイドリングストップシステム装備車のバッテリー交換
アイドリングストップシステム装備車は、アイドリングストップ車専用バッテリーを使用する必要があり、もし専用バッテリーを使用しなかった場合、バッテリーの早期劣化やアイドリングストップが作動しにくくなる恐れがありますのでご注意ください。
交換は通常のバッテリー交換と同じ要領で、ECUのメモリーが消失しないようにバックアップを行い、作業してください。
内部抵抗値リセット
ホンダ車は故障診断機を使うのではなく手動操作で内部抵抗値をリセットを行います。
- 電気負荷を全てオフ
- イグニッションの「OFF」を確認
- イグニッションを「ACC」にする(ブレーキ踏まない)
- イグニッションを「ON」にする(ブレーキ踏まない)
- ブレーキを踏んでエンジン始動
- 1分間アイドリング
- イグニッション「OFF」
この一連の操作を4回繰り返しますが、OFF→ACC→ON→エンジン始動を丁寧に行わないとリセットされない場合がありますので、ご注意ください。
最後に故障診断器の「バッテリー劣化」項目を確認し「正常」になっていれば終了です。
※故障診断器を使わない場合、走行してアイドリングストップするか確かめておきましょう。もし、アイドリングストップしない場合は、先に説明した「アイドリングストップシステムが作動しない条件」も確認した上で、再度リセット作業を行ってください。
コメント
こちらのサイトに記事パクられてませんか?
https://carmainte.blog/2075/#toc7
ご親切に教えていただきありがとうございます。確認させていたところ、雰囲気が似ている感じがしますね。引き続き注視してみようと思います。ありがとうございました。