スズキキャリイ(DA63T)のカムアングルセンサーの締め過ぎにご注意を

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DA63Tにお乗りの方が、他店で「リビルトエンジンに乗せ換えたのにオイル漏れている」との事だったので点検してみると、カムアングルセンサーからオイル漏れしていることから、Oリングが切れているのかとおもったが、そうではなく締め過ぎてねじ山を飛ばしてしまったことが原因だった。

リビルトエンジン載せ替え

この方のDA63Tは、フルエアロで全塗装されており、外観は特徴がありすぎて公開する事が出来ないが、ともかくエアロ以外にもありとあらゆるところに手が入っている。これを手掛けたのは、御友人が経営するカスタムショップだが、現在は閉店しているそうだ。そんなこともあり、ちょこちょこ来店されるのだが、フルエアロの為、うちのリフトでは上げる事が出来ないので、ジャッキアップ程度の作業だけ相談に乗っていることもあり、御友人の知り合いの店で作業されたようだ。

なぜ乗せ換えたのかも聞いたが、「それってエンジンの問題か?」と疑問が残った。また、現象は解消したのか尋ねると、解消していないそうだ。あまり他所の事は言いたくないが、問診しなかったのか、いささか疑問が残る。

カムアングルセンサーからのオイル漏れ

前置きが長くなったが、上記のような疑問を抱きつつ助手席側からエンジンルームを覗くと、カムシャフトのアングルセンサーからオイルが漏れているのを発見した。パーツクリーナーで洗浄し、エンジンを掛けると、じわっと漏れ出すので、ここで間違いないようだ。

そして取り外してみようと、工具を掛けてみるとボルトが緩んでいた。「締め忘れか、もしくは締めが甘かったのかな?」と思いつつ、締め込んでみたが締まりきらない。この感触は完全にねじ山が潰れている時のものだ。ボルト側のねじ山潰れなら、まだ救いがあるが、どう考えてもアルミ素材の相手側だろうと思いながらボルトを引き抜くと、ネジ切れたアルミ片がボルトに付着していた。

スズキキャリイ(DA63T)を含むK6Aエンジンは、センサー自体はチェーンカバーに取り付けられているが、ボルトはカバーを貫通して、その奥にあるシリンダーヘッドにボルトに固定するようになっている。そのため、ネジ穴を修正するにしてもタイミングチェーンのカバーを外さないとできない。増してエンジン載せ替え時にねじ切ったのは間違いないと思われるので、作業を行った店に連絡して対処してもらったほうが良い事をと告げ、車を返却した。

後日、聞いたところによると、もう一度リビルトエンジンを乗せ換えてもらったそうだ。

最後に

たかが、10mmのボルト一本を締め過ぎてしまっただけで、大事になるので、気を付けなければと思わされる出来事だった。また、カムアングルセンサーのOリング単品は部品設定されておらず、アングルセンサー(7150円)ごとの交換となるので、再使用する際は、Oリングを切らないように慎重に作業する必要がある事も付け加えておきたい。

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