近鉄大阪線 旧東青山駅跡へ向かう途中で山へ向かう道の入り口に何やら不思議なゲートのようなものが気になり入ってみたところ林道 滑石線だった。知らずに走っていたが、調べてみると、伊勢へ向かう歴史ある古道だったようです。
国道165号線を走っていると見えたゲート。高さを制限するものにしては不思議な形をしているので気になった。
ゲートを潜り進むと「林道 滑石線」の標識があった。林道標識を見てしまうと、とりあえず入ってみたたくなる。旧東青山駅跡を訪問して帰りに寄るか少し悩んだが、走行ルートをきちっと決めているわけではないので、気が向いた方向へ走る事が多く、「帰りに寄ろう」と思った所に辿り着いたことがない。
そんな訳で、雰囲気の良い林道を走ってみることにする。
落ち葉はあるもののフラットで走りやすい路面。
部分的に舗装されている所もあった。
勾配が強くなってきた辺りで次第に路面が荒れてきた。山から流れ出した水で路面も凍結している。
少々不安を感じるが、舗装路面の凍結に比べると大したことなさそうなので先に進むことにする。
ひたすら坂道を登って行くと、また部分的に舗装されている部分が出てきた。ここは洗い越しになっていた。おそらく道路の削れを防止するため舗装を施しているのだと思われる。この場所は少し開け日差しが届くので非常に明るい。
洗い越しを越えて進もうとしたが、すぐに道が無くなっていた。先を歩いて見に行ったが道はないようだ。
洗い越しの脇に道が続いているが、こちらは林道と言うよりはハイキング道に近い感じである。林道としては、ここで終了のようなので折り返すことにした。
帰宅後、林道 滑石線について調べてみると、平安時代以降は青山峠が開かれ主要道となりましたが、それ以前は、この道が伊勢に向かう主要道だったようだ。また斎王が平安京へ戻る退路であったったとも言われている。
ちなみに斎王(いつきのみこ)とは、天皇に代わって伊勢神宮の天照大神に仕えるために選ばれた、未婚の皇族女性のことを指し、この斎王制度は、天武二年(674年)の壬申(じんしん)の乱に勝利した天武天皇が、勝利を祈願した天照大神に感謝し、大来皇女(おおくのひめみこ)を天照大神の御杖となって、御神慮を体して仕える御杖代(みつえしろ)として伊勢に遣わしたことが始まりだそう。
なんとなく入ったピストン林道だったが、意外と歴史のある古道だった。洗い越しの脇を入っていくハイキング道が本来の古道で、そこまでの部分を林道として整備したのが林道 滑石線のようだ。興味のある方は、ハイキングで訪れてみても良いかもしれない。
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