[燃料添加剤]AZ FCR-062のPEAの濃度が高い理由を解説

スポンサーリンク
カスタム・整備
スポンサーリンク

燃料添加剤と言えばワコーズの「フューエルワン」が人気ですが、コスパが良くて効果があると人気上昇中のエーゼットの燃料添加剤「AZ FCR-062」は、フューエルワンや一般的に販売されている燃料添加剤より少量で効果があるようなのです。いったいどんなものなのか「フューエルワン」と比較しながら解説していきます。

FCR-062の特徴

・フューエルワンに比べて、価格が安くボトル缶で比較した場合、FCR-062(300ml) 1,200円税別・フューエルワン(200ml) 1,600円税別と販売定価で400円安く、さらに容量も多い。

FCR-062は、容量のバリエーション(50ml100ml・300ml1L4L)が豊富。1Lや4Lを選べば、さらに安く購入できる。

・フューエルワンと比較して、添加量が少量で良いようです。

ボトル缶でも、低価格な上に容量が多くコスパが良いのに、容量が選べるので使う分に合わせて購入できるので、お試しも出来るので手を出しやすいですよね。

                                     

FCR-062

メーカーである「エーゼット」では、以下のような説明があります。

独自処方のPEAを主成分としたガソリン添加剤。少量の添加で、効果抜群。

高濃度洗浄剤がエンジン内部(吸気系、燃焼室)に蓄積されたデポジットを除去。
空燃比制御の乱れを正常化し、エンジンが持つ本来の性能(効率的燃焼)を取り戻します。
用途:ガソリン・ディーゼル用燃料の清浄、防錆
特長:●吸気系(吸気弁、吸気インポート、インジェクター)と燃焼室に蓄積されたデポジットの除去
●運動性能の向上と有害排ガス(炭化水素、CO、Nox)の低減
●燃費改善
●燃料系統(燃料タンク、吸気系、燃焼室)の防錆、腐食防止
成分:清浄剤、腐食防止剤

添加量(目安):
自動車-40〜60L毎に約150ml
軽自動車-30L毎に約75ml
バイク-5L毎に約15ml
2サイクル車-5L毎に約5ml

バイクなどの、タンク容量が30L未満に使用する場合は0.3%以上添加しないで下さい。
走行距離が長い場合や、年数が経過している場合、2〜3回連続してご使用いただくことで、より効果が増します。

【入れすぎにご注意下さい】
本品は少量でも効果がございます。目安容量を必ず守り、それ以上は添加しないようご注意下さい。

この「AZ FCR-062」は、他の燃料添加剤と同じで、インテークバルブ、インテークポート、インジェクター及び燃焼室内のデポジットの除去を目的としており、デポジットを除去することにより本来の性能を取り戻すことで、性能の回復、排ガスの有害成分の低減と燃費の改善を図るようです。

フューエルワンとの比較では、「旧フューエルワン(F112)」は、燃料30~60Lに1本(300ml)を使用とされていましたが、現行型の「フューエルワン(F101)」は、「燃料20~60L」に1本(200ml)を使用となっています。そして燃料が20L未満の場合は1%を超えないように」と指示がありますが、AZ FCR-062」では、「40〜60L毎に約150ml、30L毎に約75ml、5L毎に約15ml」と入れすぎないように細かく添加量を指示しています。

「独自処方のPEAを主成分」としか記載されていませんが、FCR-062の添加量が少量で良い理由として考えられるのは、ポリエーテルアミン(PEA)は、燃えにくい性質ですから、フューエルワンと同じ添加量ではPEAの濃度が濃すぎて、不調を起こす可能性が高く、また、PEA自体がデポジット化するからだと思われます。よって純度はともかくPEAの配合量は多いと予想できます。

そして、フューエルワン(F101)の説明では、次のようになっています。

最高純度のPEAと相性の良いIVD清浄剤を組み合わせ高濃度には配合し、その効果を最大限に引き出す成分構成としたことにより、従来のエンジンはもちろん、近年の省燃費エンジンに最適化し清浄効果を強化しました。

燃料に添加するだけで燃焼室・吸排気バルブ・インジェクターなどに堆積したカーボン・ワニス・ガム質を除去し、新車時のエンジン性能を取り戻します。また燃料の酸化劣化や燃料タンクの腐食を抑止し、潤滑性を高めることが可能で、燃料に必要な性能全般を総合的に引き上げることが出来ます。経年車や初めて清浄剤を使用車両には2回連続使用がさらに効果的です。

和光ケミカル株式会社 デジタルパンフレット

説明のように、フューエルワンでは「腐食の抑止」以外にも「燃料の酸化や劣化」、「潤滑性を高める」と記載がありますので、酸化防止剤や潤滑剤が配合されています。

また、現行のフューエルワン(F101)は、水溶性のデポジットにも対応していますが、AZ FCR-062は、清浄剤の記載が「ポリエーテルアミン(PEA)」だとすると、腐食防止剤以外の記載がなく、水溶性のデポジットには対応していないと思われることから、直噴エンジン、ハイブリット、アイドリングストップ車などには向かないと思われます。

結論としてはPEAの配合量は多いが、水溶性のデポジットには対応しておらず、酸化防止剤や潤滑剤の配合はされていない製品と言えそうです。

                                     

フューエルワンとFCR-062の比較

フューエルワンとFCR-062の見た目の比較をしてみた所、フューエルワン(右)の方が若干、濁っているのに対してFCR-062(左)の方が透明度が高いようです。これは水溶性のデポジットに対する界面活性剤が影響かもしれませんね。

FCR-062 走行してみた感想

清浄性に関しては、定期的に燃料清浄剤を使用しているため、燃焼室内は、もともと綺麗な状態ですので効果はわかりませんが、はっきりと感じるのは、フューエルワンでは、「エンジンが軽く回る」感じるのですが、FCR-062では、その感じがありませんでした。これはまさしく「フューエルワン」に配合されている潤滑成分の効果だと思われます。

効果を体感しにくいことは、車好きとしては物足りなさを感じるかもしれませんが、本来の目的は「良く走る」ためのものではなく、燃焼室内のデポジットなどの影響により落ちた性能を回復する事ですので、デポジットさえ落ちてくれれば十分ですので、すぐに体感できなくても落ちた性能が徐々に戻る事により、落ちていた燃費が戻るといった効果は感じられると思います。

最後に

「AZ FCR-062」は、ポリエーテルアミンの配合量を増やし洗浄効果を高めているものと思われますが、配合量が多いからと言って高性能とは一概には言えません。ポリエーテルアミンの洗浄力は純度に比例しますので、業界最高品質のポリエーテルアミンを使用しているフューエルワンと同等、もしくは、有効的な洗浄力を得るには、配合量を増やさざる得ないのかもしれません。また潤滑剤の配合の有無については、実際に走行した際に差が出るのではないかと思われますが、これは「エンジン内部が綺麗になります」だけでは、その効果を実感しずらいので、燃料添加剤を使用した効果を付加価値的に、体感するために配合されているものだと思われます。

しかし、定期的に給油をする乗り方であれば、酸化防止剤は必要ありませんし、潤滑剤燃料添加剤を入れている間の限定的なものです。ただ、水溶性デポジットに対応していないようなので、直噴エンジン、ハイブリッド、アイドリングストップ車には向きませんが、それら以外の車両バイクではコスパに優れた製品だと言えそうです。ですから、お乗りの車両に上手くチョイスすることが大切になってきます。

コメント