アドベンチャーツアラー4車種から、テネレ700 Lowを選んだ!

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着目した点

これらの車種の中で、何を重視するかであるが、個人的に排気量・車重・シート高・サスのストロークに重きをおいた。

テネレ700 Lawアフリカツイン
CRF1100L(非足長)
Vストローム1050Vストローム650
排気量688cc1082cc1036cc645cc
車重(装備重量)205㎏229km247㎏215㎏
シート高875mm(-38mm)
837mm
830mm/810mm850mm835mm
サスストロークF/R210mm/200mm
※ノーマル時
185mm/180mm160mm/160mm150mm/150mm

それぞれのデータを比較したものだが、上記の表となる。この数値を踏まえ考察してみたいと思う。

CRF1100L アフリカツインとVストローム1050

比較の中で装備重量重の重い方から「Vストローム1050」「アフリカツイン」「Vストローム650」「テネレ700」の順となる。

装備重量 284kg の Vmax1200を所有していることもあり、重量については、ある程度順応できる気もするが、それに加え足つきの問題が残されている。重量はあるものの Vmax1200のシート高は、775mm。この足付きの良さに助けられ車重に耐えられているとも言える。CRF1100Lも Vストローム1050も Vmax1200 よりも軽いとはいえ、確実に足付きが悪くなることがネックとなる。

また、この2車種は、電子制御による車体制御や電子スロットルを採用し、クルーズコントロールやエンジンの出力特性を切り替えることができるといった快適性も向上ていることもあり、車両本体価格が高い点も悩ましい所だ。

テレネ700アフリカツインアフリカツイン(DCT)Vストローム1050XTVストローム650XT
車両本体価格1.287.000円1.639.000円1.749.000円1.518.000円1.001.000円
2022年3月現在

未舗装路や悪路を前提なら車重が軽くサスのストロークの長い「CRF1100Lアフリカツイン」。大型車で未舗装路は走らないと割り切り、オンロードメインのツアラーとしての使うなら、「Vストローム1050」と言うことになるだろう。

テネレ700とVストローム650

どちらもミドルクラスと呼ばれる排気量を持つ車両だが、Vストローム650については、以前にも検討したことのある車両だ。

もともと、外観がそれらしいだけの、なんちゃってアドベンチャーである、 NC750Xで未舗装路や林道を走っていたが、所詮オンロード車であった。そこで未舗装路を走りやすい車両を求め検討していた際に、スズキ二輪ディーラー「スズキワールド」で話を伺った際に「スポークホイールのXTもキャストホイールの無印であれ、どちらにせよオンロード車」だと聞いので、その時は乗換の意欲をなくしてしまったが、19インチのフロントホイールを採用している分、NC750Xよりは走りやすいだろうと思われる。

一方、テレネ700は、オフロードオンロードとの比率を1:9 として開発したオフロード色を前面に打ち出した車両である。車重も今回比較の中では一番軽く、サスのストロークも一番長いのが魅力だ。未舗装路などの悪路走行を重視するなら、この車両が最適に思えるが、足付きが気になる所だ。

次のページからは、それぞれの項目について考察していきたい。

シート高

足付き性にかかわるシート高。各メーカーそれぞれ対策が用意されている。

CRF1100Lアフリカツイン

アフリカツインは、シートを交換するのではなく取付位置を変えることで、シート高を下げれるようになっているので、別途ローシートを購入する必要がないのがうれしい。下げると830mmのシート高が810mmとなる。

Vストローム1050

Vストローム1050 ローシート -30mm

純正オプションで用意されている-30mmのローシートを装着する事で、850mmのシート高が820mmとなる。

Vストローム650

こちらも純正アクセサリーとして、-20mmのローシートが用意されており、装着する事によって、835mmのシート高が 815mmとなる。

テネレ700 Law

-18mmのローダウンリンクと-20mmのローシートによって、875mmあるシート高をー38mm下げたテネレ700 Law が設定されている。車両本体価格は通常モデルと変わらず。

その他の着目点

排気量・車重・シート高・サスのストローク以外の部分のとして、以下のものが挙げられる。

タイヤ

最も多いトラブルにタイヤのパンクが挙げられる。画像の時は幸いタイヤのブロック部分に金属片がささっているだけだったので、パンクには至らなかったが、チューブタイヤでのパンクは遠慮したいところだ。

パンク修理はしにくいが、タイヤが裂けてもチューブさえ無事なら走る事の出来るチューブ式かパンク修理が容易なチューブレスタイヤ式を選ぶかも考えておく必要がある。

ちなみに、テレネ・アフリカツインがチューブ式に対し、Vストロームがパンク修理しやすいチューブレスを採用している。

テネレ700アフリカツインVストローム1050XTVストローム650XT
F90/90-21
(チューブ)
90/90-21
(チューブ)
110/80R19 
(チューブレス)
110/80R19 
(チューブレス)
R 150/70R18
(チューブ)
 150/70R18
(チューブ)
150/70R17
(チューブレス)
150/70R17
(チューブレス)
※アフリカツイン・アドベンチャースポーツESは、チューブレスタイヤ 

一般的にアドベンチャーツアラーと一括りにされているが、この辺りにメーカーの考えが現れているようで、オフ車と考えているテレネとアフリカツインはチューブ式。オンロード車と考えている Vストロームは、スポークホイールを履くXTでもチューブレスタイヤを採用している。

そして興味深いのが、アフリカツインのアドベンチャースポーツES。このモデルはチューブレスタイヤを採用しており、アドベンチャーと名は付いてはいるが、メーカーとしては、無印のアフリカツインよりも、ツアラー寄りと考えているのかもしれない。

画像左がチューブ式のアフリカツインのスポークホイール。右がアドベンチャースポーツESのホイール。前者はセンターからスポークが出ている従来型、後者は、チューブレスタイヤに対応した「クロススポーク」と呼ばれるチューブを必要としない、スポークホイールが採用されている。

燃費と使用燃料

そして、昨今の原油価格の上昇によるガソリンの高騰と航続距離と言う観点から燃費も忘れてはならない。

テネレ700アフリカツインVストローム1050XTVストローム650XT
タンク用容量16L
(レギュラー)
18L
(レギュラー)
20L
(ハイオク)
20L
(レギュラー)
燃費(WMTCモード)23.8km/L19.2km/L20.3km/L23.6km/L

両者を選ぶ際、以下のものが要点となりそうだ。

今回の比較では対象としていないが、航続距離を重視するなら、タンク容量24Lのアフリカツインのアドベンチャースポーツが候補となるだろう。

航続距離

アドベンチャースポーツ程ではないが、車重があるにもかかわらず燃費がアフリカツインよりも良好で20Lのタンク容量を持つ 、Vストローム1050も400kmを越える航続距離を持っている。ネックは使用燃料がハイオクである事だが、車両本体価格が、MT 429.000円 DCT 539.000円の価格差を考えると、ある程度相殺される。

アフリカツイン・
アドベンチャースポーツ ES
Vストローム1050XT
車両本体価格1.947.000円
2.057.000円(DCT)
1.518.000円
燃料タンク容量24L20L
燃費(WMTCモード)19.2km/L20.3km/L
航続距離460.8km406km

昨今の社会情勢を鑑みて、ハイオクガソリンの価格を少し高めの190円/Lと仮定したものが以下の表となる。

アフリカツイン・
アドベンチャースポーツ ES
アフリカツイン・
アドベンチャースポーツ ES DCT
Vストローム1050XTとの価格差429.000円539.000円
ハイオクガソリン価格(参考)190円190円
ハイオクガソリンに換算2.257 L2.837L
Vストローム1050XT 燃費20.3 km/L20.3 km/L
走行距離45,817km57,591km
端数は四捨五入

あくまでカタログデータ上であるが、車両本体の価格差により、かなりの距離を走行する事が可能となる。アフリカツインの方は車両本体に加え、レギュラーガソリンとはいえ乗れば乗るだけガソリン代が必要となる事を考えると、Vストローム1050XTの安さが際立つ。

さらに国産4大メーカーの内、3メーカーは販売店を限定することで値引きの抑制を行っているので、基本的に値引き無しとなっているが、スズキはそのような販売方式を採用していないことから、値引きも期待できる。

次のページでは、いよいよ車種の絞り込みと最終決定した理由を説明する。

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