現代のバイクは「ならし運転」は必要か?メーカーの考え方は?

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バイク
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21年モデルのCRF250L(MD47)が納車されたのを機に、慣らし運転について考えてみたいと思います。工業製品の精度が向上している現代でも「ならし運転」は必要なのかを考えてみたいと思います。また国産メーカーの考える方法と考え方を紹介し、私自身が行っている自己流の慣らし運転方法を紹介します。

慣らし運転

一般的に慣らし運転は、エンジン内部の摺動部分の当たりを付けたりバイクに対して行うイメージですが、私の解釈ではライダーにとっても「慣らし」は必要だと思っています。バイクはエンジンやミッションなどのパーツ同士の摺動部に当たりを付けることを目的としますが、エンジンの回転数の上限を決めることで、エンジンの保護と慣らしをするとともに急加速、速度、急減速などを制限しているうちに、人間も操作方法や挙動に馴染むといった点からも慣らし運転は重要だと思っています。

国産バイクメーカーが、慣らし運転をどう考えているのか見てみましょう。

国産メーカーの考え方

国産四大メーカーが指示している「ならし運転」の紹介とその解説を紹介しておきます。

ホンダ

ホンダでは、「エンジンやその他の部品精度が向上しているため、慣らし運転を行う必要はありません。しかし、エンジンや駆動系の保護の為には、以下の期間中は急発進や急加速を避け、控えめな運転をしてください。」としており、走行距離500kmまでは控えめに運転することを推奨しています。

指示されている距離も短いですし、エンジン回転の制限も無いようです。控えめに運転していれば、そんなに気にしなくても良いと考えているようですね。ただ距離は指示されていますので、ライダーが操作に慣れる期間と考えているのではと思います。

ヤマハ

初回1ヶ月目の点検(または1000km走行時)の点検までは慣らし運転をしてください。慣らし運転中は〇〇rpm/min以下で走行してください。不要な空ぶかし、急加速、急減速はしないでください。慣らし運転を行うと車の寿命を延ばします。

〇〇は、車種によって指定されている回転数が違いますが、 初回1ヶ月目の点検時としていますので、距離をそれほど重視していないようですのですが、寿命を延ばすといった文言が入っている事から、エンジン内の当たりは必要と考えているようです。そのため回転数を守りしっかりと当たりを付ける方が良さそうです。

スズキ

最初の1000kmを走行するまでは、エンジンの回転数を〇〇rpm/min以下で走行してください。新しいタイヤはスリップしやすいので、車を深く倒さないでください。倒す角度は徐々に大きくしてタイヤを慣らしてください。不必要な空ぶかしや急加速、急減速、急ハンドル、急ブレーキは避けてください。

こちらも〇〇は、車種により指定されているエンジン回転数が違い、ヤマハと同じような意味合いだと思いますが、寿命を延ばすといった文言は入っていない代わりにタイヤのならしについて言及されていますので、車体の慣らしと共にライダーの心配をしているようです。

カワサキ

最初の1000kmを走行するまでは、下表のエンジン回転数以下でならし運転をしてください。慣らし運転を行うと車の性能を維持し寿命を延ばします。

399cc以下
走行距離エンジン回転数
0~200km4000rpm
200~350km6000rpm
350~1000km控えめな運転
400cc以上
走行距離エンジン回転数
0~350km4000rpm
350~600km6000rpm
600~1000km控えめな運転
Ninja ZX-25Rのみ

高回転型エンジンを搭載した、Ninja ZX-25R の発売によって、専用のならし運転の方法が追加されています。

走行距離エンジン回転数
0~200km6000rpm
200~350km8000rpm
350~1000km控えめな運転

「慣らし運転中であっても、必要に応じて一時的に制限回転数を超えても問題はないものの、不必要な空ぶかし、急加速、急減速はつつしんでくださいとしています。また法定速度を守り走行してください」

慣らし運転中に加速して危険を回避するような緊急時には、一時的に回転数を上げても問題ないが、空ぶかし、急加速による回転上昇、急激なエンジンブレーキによる回転の上昇を慎むようにとしています。なおかつ法定速度は守るように指示されています。

エンジンだけではない

MT車には、通常の前後ブレーキとエンジンブレーキがありますが、「急減速」は、シフトダウンによるエンジンブレーキを掛けることで、エンジン回転が上がる事について言及していますが、もう一つ通常のブレーキの「当たり」も、これに含まれていると思います。

何度かブレーキを掛けているうちに、当たりが付いてきますが、これに気付かず走り出し人や車が出てきた際に急ブレーキをかけても、本来の制動力が発揮できず事故につながる可能性がありますので、いわば「ブレーキのならし運転」も重要です。

自己流 慣らし運転

そんなに神経質になる必要は無いのかもしれませんが、自分なりに回転数を制限して慣らし運転を行うことにしています。

今回、ならし運転を行うCRF250Lの場合ですと、レッドゾーンが10,500rpmからですので走行 500km までは エンジン回転数を約半分の 5,000rpmまで、その後 100km 走るごとに回転数を1000rpmずつ上げていくことにします。

走行 500kmを越えたら、回転数は6,000rpmまで、600km越えたら7,000rpmまでと徐々に回転数を上げていき走行 900kmを越えたら、10,000rpmまでOKということになります。

1,000km 走行後にエンジンオイルとエレメントを交換して完了です。

日頃から

慣らし運転は、新車時のみ行うのではなく、乗車するたびにバイクの様子、自分の体の動きをチェックする時間を設ける方が良いと思います。

休日しかバイクに乗れない方も多いと思いますが、ドラムブレーキ車で駐車中にブレーキドラム内に水が入り、ブレーキが効きにくい、もしくはカックンブレーキになったりすることもありますし、ディスクブレーキでもブレーキローターの錆などにより効き方が変化したりします。そのため、乗り始めにバイクの調子を見ることが大事になってきます。また、体調や日頃の姿勢の悪さからくる体の歪みや柔軟さの欠如と、その時々でコンディションが違ってきます。それに気づかずに、いつもの調子で走らせ最悪、事故に繋がる事もありますので、体の状態も併せてチェックしておきたいところです。バイクは体の動きが直接ライディングに繋がりますので、乗車前にストレッチを行うと効果的です。是非取り入れてみてください。

最後に

各メーカーの「ならし運転」方法の紹介とその必要性、私の自己流の「ならし運転」の方法を紹介しました。その中で、ホンダは、「慣らし運転」は不要。川崎重工は必要。ヤマハとスズキはその中間といった感じになっていますが、表現は多少違いますが各メーカー共通するのは控えめな運転を推奨していることです。これは、車体だけではなくライダーの慣らし期間の意味合いも大きいと思います。

しっかりと車体の「ならし運転」を行いたい方は、カワサキが指示している方法を参考にするのがよいと思いますが、方法はともかく事故=ケガの確率が高いバイクでは、「ならし運転」は、ライダーがバイクになれる期間と認識して、事故のないように心がけたいところです。

それでは、楽しいバイクライフをお過ごしいただけることを願っています。

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