アドブルー(Adblue®)
ここ数年で、アドブルーという言葉を耳にすることも多くなってきました。ディーゼルエンジン搭載車に尿素SCRシステム搭載車が増えているので、認知もされてきています。
というのも各メーカーが今後さらに、厳しくなる排出ガス規制に合わせて、対策されたディーゼルエンジン車を販売しだしたからです。
トラックでは、尿素SCRシステム搭載車へのモデルチェンジが他社より後だったいすゞでは、モデルチェンジ前のアドブルーを入れないタイプへの駆け込みが需要があったようですね。
アドブルー(Adblue®)の成分と使用目的
アドブルーの主成分は尿素で純水に高純度の工業用の尿素を溶かして作られる無色・透明の尿素水溶液です。
ディーゼルエンジンは、空気地中の窒素が燃焼により酸化してNOx(窒素酸化物)が生成されます。
このNOxを低減させるために、マフラーの途中にある触媒部分に取り付けられてズルから、アドブルー(尿素水)を噴霧して大気汚染の原因となるNOx(窒素酸化物)を窒素と水に分解し、NOxを低減する目的で取り付けられた尿素SCRシステムで使用されています。
アドブルーの消費量
アドブルーの消費量も燃料と同じように、走行条件によって変わってくると思いますが
トヨタ自動車では、約700kmごとに1L程アドブルーを消費するとしています。
あアドブルーが少なくなると、メーター内のインフォメーションディスプレイに警告灯や「アドブルー残量少」などのメッセージが表示されます。
・走行距離が、2400kmを切ると「アドブルー残量警告灯」が点灯し、インフォメーションディスプレイにあとどれぐらい走れるかをカウントダウンしながら表示してくれます。
・走行距離が、800kmを切ると「マスターウォーニング」が追加で点灯ます。
・走行距離が、0kmになると「アドブルー残量警告灯」「マスターウォーニング」が点灯し切れたことぉ知らせるメッセージが表示されます。
ハイエースで7Lのタンクですので、トヨタディーラーではアドブルーの給油サイクルとエンジンオイルの交換サイクルが近いので、一緒に行うことを推奨しているところもあります。
走行中にアドブルーが切れてしまってもエンジンを停止しなければ、そのまま走ることは可能です。ただし、一度エンジンを停止してしまうと再始動はできません。エンジンは停止せずに、アドブルーを入れてもらえるところを探しましょう。
アドブルーの取扱方法
アドブルーは、危険物・劇毒物の指定はなく無害で安全な製品なので取り扱いに資格も不要です。
保管場所は、直射日光を避けて風通しの良い場所に保管すればいいので、補充用にアドブルーを自宅で保管することもできますね。
ただし、約マイナス11℃を下回ると凍結して結晶化してしまいます。凍結しても溶ければ使用可能ですが、補充したいときに「凍ってる!」なんてことにならないように、寒冷地にお住まいの方はご注意ください。
車両側のアドブルータンク内も凍結することがありますが、エンジンが始動できて、走行も可能です。
アドブルーのポンプに設けられたヒーターにより解凍を行い排気ガスが浄化できるようになっています。
アドブルーはどこで入れるの?価格は?
メーカーでは、ディーラーで入れることを進めていますが、町の整備工場でも大丈夫ですし、最近ではガソリンスタンドでも置いてあるところも増えてきていますので、近くで補充してくれる所を探しておきましょう。
価格は、だいたい1Lあたり約400円から500円、平均しておよそ2,500円ぐらいでで販売されています。
自分で補充しよう
アドブルーは、ネットでは20Lで3,000円ぐらいで販売されています。
お店で補充してもらった時の平均価格が2,500円/5Lとすると、20Lで10,000円かかるところが、3,000円で済むなら絶対お得ですよね。
おまけに、危険性なし、資格不要、常温保存でOK、入れたい時に補充できるんですよ。
ハイエースやプラドなどのボンネットタイプは、エンジンルーム内に「Adblue」と書かれた青いキャップがありますので、回し開けて補充するだけ。手順はウォッシャー液を入れるようなもんです。
トラックは、車体側面の燃料タンクに並んで、アドブルーのタンクが付いていることが多いです。
アドブルーは、こぼした場合、尿素が乾燥すると結晶化して白くカピカピになってしまいますのでご注意ください。もし、こぼしてしまった場合は水で流れますので、しっかり洗い流してください。
これは提案ですが、自宅もしくは会社に20Lのアドブルー、車載用に3Lのアドブルーを車に積んでおくことをおススメします。
なぜなら、「メーター内に表示されるから気が付くだろう」と思うかもしれませんが、走り出してから、アドブルーを入れ忘れたことに気づいた。
そんな時に限って急いでいるなんてこともあると思います。緊急用にアドブルーを積んでおけば、手の空いた時間に入れることが可能です。
また20Lのアドブルーは、段ボールの中に水などを入れるグニャグニャのポリ容器に入っています。
使い方は段ボールのノズルの部分のみを開け、付属のノズルを付けて注ぐようになっていますが、重い上に持ちにくいのです。
そこで提案ですが、ホームセンターとかで売っているキャンプ用のウォータージャグ20L(蛇口は別売りの場合があり)に移し替えて使用するのが楽ちんですよ。
タンク内が負圧になると出が悪くなるので、大きいキャップをほんの少しだけ開けてやると、よく出るようになります。
タンクから、オイルジョッキに入れて車にアドブルーを補充するといった流れが、一番楽だと思います。
最後に
繰り返しになりますが、アドブルーは、無色・無臭・危険性なし・資格不要・常温保存が可能なので、お店ではなく自分で補充することをおススメしました。
補充のタイミングや価格、アドブルーを入れる場所、補充方法・使い勝手の提案も紹介させていただきましたので、ご自分で補充できると思います。
排ガス規制が厳しくなる中、規制変更のスケジュールに技術が追い付かず、アドブルーを追加しなければならなくなったのか、それともアドブルー無しでも技術的には排ガス規制をクリア―できるが、コストアップとなり車両価格が高くなるのを嫌ってアドブルーを入れることで、購入者にその費用負担を押し付けたのかわかりませんが、今後さらに負担が増えることも考えられます。
出来ることは自分で行い、費用負担を抑えていきましょう。
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