ツーリング中に、コーヒーを飲もうと思えば、のどかな風景の中にあるカフェやライダーズカフェなども増えていますし、各社コンビニでもコーヒーにこだわりを持って取り組んでいるようなので、コーヒーを飲もうと思えばどこでも飲めますよね。
しかし、ツーリング中に見つけたお気に入りの場所で、誰にも邪魔されず静かにコーヒーを飲みたいと思いませんか?その為には、お湯を沸かす道具が必要です。その際の道具の選び方や種類、メリット・デメリットを紹介します。
必要なもの
バイクでのツーリングでは、あまり大きなものは邪魔になるので、なるべくコンパクトなものを選びたいところです。複数人の場合でもコーヒー用にお湯を沸かすことを前提にすると、それぞれがソロの場合でもコンパクトで使いやすいものを選ぶことが出来るからです。
必要なものとしては、
- バーナー
- コッフェル
- カップ
- ドリッパー
- コーヒー
- 水
最低限これらのものが必要です。「景色の良いところで一息、ツーリング用コーヒーセットの紹介⓵」では、バーナーとクッカーの種類を解説します。
シングルバーナー
ガス式シングルバーナー
ガス式のシングルバーナーは、着火すればすぐに使え、操作は火力調整のみといたって簡単に使えることが挙げられます。燃料として使われるLPガスの入った容器には、容器形状の違いにより、「OD缶(Outdoor缶)」と「CB缶(Cassette Bombe缶)」と呼ばれるものがあります。
OD缶(Outdoor缶)
OD缶のほうは、野外で使うことを想定し、2ピース構造の頑丈な容器を採用しています。そのため内圧が上がりやすい特徴を持つ、プロパンの配合量を多くすることができるので高火力で低い温度でも使用することができます。反面、ガスカートリッジの価格がCB缶にくらべると高く、入手が専門店などになるので入手しずらいのがデメリットです。
CB缶(Cassette Bombe缶)
家庭用のカセットコンロにも、使われているCB缶は、3ピース構造の缶を採用しています。CB缶は、缶の強度の問題もあり、OD缶に比べ、プロパンを多く配合することが出来ないため、火力が弱く低温に弱いというデメリットがありますが、価格が安く、コンビニや薬局、スーパーなどどこででも入手できるのがメリットとなります。
燃料式シングルバーナー
「燃料式のシングルバーナー」にも種類があり、機器により使用する燃料が違います。また燃料コストは、ガス式を採用するものに比べ安いのが特徴です。
ホワイトガソリン式シングルバーナー
もっともポピュラーな燃料である、ホワイトガソリン式のシングルバーナーの特徴は、標高の高い所や気温が低い場合でも、安定した火力が得られる事が特徴ですが、バーナーによって「プレヒート(予熱)」が必要なものや、加圧した空気で燃料を送り出す「ポンピング」と呼ばれる工程が必要です。
灯油式シングルバーナー
灯油のバーナーは、火力が強く、ホワイトガソリンやガス式のものと比べ安全性が高く、ホワイトガソリンよりも燃料代が安く、入手しやすいのが特徴ですが、ホワイトガソリン式やガス式が主流となり販売されている製品自体が少なく選べる製品が少ない。
マルチフューエル式シングルバーナー
燃料式バーナーは、通常使用する燃料によって「ホワイトガソリン用」「灯油用」と使える燃料が決まっていますが、「マルチフューエル式」のものでは、ホワイトガソリン・灯油だけではなく自動車用ガソリンも使えるため、緊急時にバイクのガソリンタンクから燃料を分ける事もできるつ汎用性の高いバーナーです。
アルコールバーナー
アルコールバーナーは軽量でコンパクトなので持ち運びや収納性にも優れており、シンプルな構造なので壊れにくく、燃焼音が静かなので、夜中に使用しても近隣のキャンパーの迷惑になりません。使用する燃料は「燃料用のアルコール」を使用しますが、薬局で販売されているので入手しやすいのがメリットですが、デメリットとしては、ガス式や燃料式のシングルバーナーと比較すると火力が弱く、またシンプルな構造ゆえに火力調整がしにくいことが挙げられます。
固形燃料式
旅館や飲食店で使われているので、意外と身近な固形燃料ですがアウトドア用としてはタブレット型固形燃料を使用するバーナーもあります。また固形燃料は、燃料式のシングルバーナーやランタンなどの余熱用にも使われます。
タブレット型でなければ、100均やホームセンターでも入手可能です。
クッカー
クッカーとは、小型の調理器具のことで、主に素材として使われているものには、アルミ・ステンレス・チタンがあります。
アルミ製クッカー
アルミ製クッカーは、価格が安く熱伝導率に優れているので炊飯をはじめ、調理しやすいのが特徴ですが、その熱伝導率の良さから、飲み口や取手がかなり熱くなるため、ラーメンを作ってそのまま食べるような使い方では、やけどに注意が必要です。また素材が柔らかいため、衝撃により凹んでしまいやすいので取り扱いに注意が必要です。
スベア123Rを収納すると少し余裕がありますが、巾着袋に入れた状態で収納するとガタ付きません。
ステンレス製クッカー
ステンレス製のックッカーは、重量が重く、熱伝導率がアルミ製のものに比べ劣る反面、保温性が高く見た目も美しいのが特徴です。
クッカーではありませんが、コーヒーを入れるのがメインならケトルタイプもお勧めです。
こちらの商品は、クッカーの中に樹脂製のカップが二つ入っているのでカップルでコーヒータイムを楽しむ方にお勧めです。ただし底面積が小さく高さがあるので、使用するバーナーによっては安定が悪いかもしれません。
チタン製クッカー
アルミ・ステンレスに比べて軽量なチタン製クッカーですが、実は重さは鉄とアルミの中間です。軽くできる理由は、強度があるので薄く作ることが出来るからなのです。耐久性もアルミより優れていますし、熱が逃げにくいので保温性もよいのが特徴です。その他にも、アルミやステンレスのように素材の味を変えることがないことも挙げられます。その反面、熱伝導率の低さから、熱の通りにムラが出たり、焦げつきやすいというデメリットがあるので、炒め物や炊飯には向いていません。
アルミ製のトレック900のチタン版です。
まとめ
シングルバ―ナーとクッカーの種類や特徴を紹介しましたが、好みのものは見つかりましたでしょうか?
バーナー
とにかくコンパクト⇒固形燃料、アルコールバーナー
手軽に使いたい⇒ガス式、アルコールバーナー、固形燃料
手軽に火力も欲しい⇒ガス式
燃料の調達が容易 ⇒ ガス式(CB缶)、アルコールバーナー、固形燃料(タブレット型でなければ100均でも入手可能)
手軽で気温の低いところでも高火力が欲しい⇒ガス式(OD缶)
燃料コストを抑えたい⇒燃料式
機械的な雰囲気が好き⇒燃料式
点火の儀式を楽しみたい⇒燃料式
厳しい環境の中でも使いたい⇒燃料式
灯油式が一番燃料コストが低いですが、選べる製品の種類も少なく嵩張るのでツーリングでの使用はお勧めしません。
クッカー
これから購入を考えておられる方、だけでなく種類も豊富で、価格も安いアルミ製がおススメです。
さらに軽さを求めるなら、チタン製、重くなっても見た眼を重視するなら、ステンレス製を選んでも良いかもしれません。
この中から、ご自分の使い方にあった製品をお選びください。
長くなってしまったので、次回、カップ、ドリッパー、コーヒー、水について解説します。
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