「福井・大飯」舗装路から一転!ハードになった林道:林道 新鞍谷線(後編)

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前回、「林道 新鞍谷線」内の見どころを観光気分で巡ったが、その先はかなり荒れており、観光気分はすっかり吹き飛んでしまった。ソロで初めて訪れる林道、おまけに腕が無いのだから、すんなり引き返せばよいものを、「今さら戻れるか!」と熱くなり、突き進んだ結果戻る距離が長くなっただけだった。。その顛末を引き続き紹介する。

前回、作業林道を「木立の窓」を探して散々、走り回ったが、入り口から少し上がった所だったというオチが付いたところで、引き続き新鞍谷線を先へと進むことにした。

すると、舗装はされているものの落石や土砂崩れの跡もそのままになっているようだ。どうも「木立の窓」までは、しっかり管理しているが、その先は、管轄によるものかもしれないが、やや雑な雰囲気になってきた。

そう思いながら進むと、それを肯定すように倒木も倒れたままになっていた。

そしてすぐ先で、突然、道がなくなった。正面は切り立った崖で、ガードレールもなく寸断されている。とはいえ、もともと直進方向に道があったとは思えない。

その左手を見ると、土砂崩れがあったようだ。今一つ状況が呑み込めないまま、土砂崩れの先を歩いて見に行くことにした。

下をのぞき込むと、ガードレールが落ちている。押し流されてしまったようだ。

土砂崩れ部分を超えると、反対側には綺麗な舗装路が続いた。ちょうど直角に曲がる地点で土砂崩れが起き、曲がる方向の道をが土砂が塞ぎ、正面部分も含めガードレールが押し流されたことにより、ストンと切り落としたように道路が無くなったように見えていたようだ。

この土砂さえ超えることができたら、先へ進むことができそうなので、少しドキドキしながら超えたが、意外なほど、すんなり通過する事が出来た。

土砂を超え少し進むと、舗装路に土や落ち葉が堆積して道がかなり荒れている。管理の車が入ることが出来ない = 管理していないのだから当然こうなる訳だが、ここで初めて「土砂を越えたのは失敗だったかな?」と不安を覚えだした。すると、「こっちだよ」と悪魔が囁くように、先行車のタイヤ痕が私を導いている?

こんな倒木も「ここを通るんだよ」と、導かれるまま進む。

道を覆うように生えている葉っぱの中を突っ切る区間もあり、なかなかバリエーションに富んでいる。

葉っぱ区間の先は、大量の落石区間。ここにも道筋が付いていた。

この部分は、先行車は、おそらく枝の下を潜って行ったと思われるが、私のミラーは高さを下げる事が出来ないので、枝をへし折って進んだ。

そして開けた場所に出ると、舗装が終わりダートになった。静かで見晴らしの良いのでコーヒーでも淹れようかと思ったが、この先が通り抜けれるかもわからない状態で、「そんな余裕かましている場合では無いな」と思い先を急いだ。

少し進むと、ガードレールが設置されている地点で、またもや土砂崩れが起きていたが、ここもタイヤ痕が走り方を示してくれている。崖側に近い所を通過するが、トロトロ走ると余計にバランスを崩しそうだったので、先の泥濘地帯も含めて一気に走り抜けた。

そこから小さな倒木を何本か超えて進むと、道路が崩落しており、いよいよ進みようがなくなった。ここまで頼りにしてきた先行車のタイヤ痕も無くなったので、引き返したのかもしれない。

当然の如く、私も進むのを諦め来た道を戻る事にした。先程、何本か超えた倒木を行きと同じように超えることになるが、その中の倒木から伸びている枝が、エンジンとリヤブレーキペダルの間に挟まってしまった。結果、ブレーキが掛かってしまい強制停車させられてしまった。跨ったままでは外れず、スタンドもかけることが出来ないため、バイクを倒してから枝をへし折った。曲がってしまったブレーキペダルは蹴っ飛ばして直しておいた。

そして、最初の土砂崩れ地点まで戻ってきた。ここは、行きは昇りの傾斜が緩く超えた側の傾斜がきつかったので、帰りに登れるのかが非常に気がかりだったが、実際は、いとも簡単に登れた。「さすがオフ車だなぁ」と一人で感心していた。

土砂崩れ地点から見た崖下。非常に切り立っている。

ここを超えると、後は舗装路なのでペースを上げることにする。

もくもくと来た道を戻り、林道出口に近ずくと「新鞍の大滝」と書かれた案内を見つけた。どうやらここも見落としていたようだ。大きな登りカーブ部分にあるので、登りの先を見ながら走っていたので見落としてしまったようだ。

この滝は道路から少しだけ奥まったところにあるので、丸太の橋を渡って進むと、全貌が良く見えた。

再び、獣除けのゲートを開けて林道の外に出た。通り抜ける事が出来ず残念だが、無事帰ってこれただけで、御の字だろう。

最後に

「新鞍谷林道」は、道路沿いに案内板が設置されたフレンドリーそうな林道だったので入ってみたが、当初は見所もあって楽しく走る事が出来ていたが、土砂崩れ地点から先はかなり荒れていたのにもかかわらず、オフ初心者のくせに「ここまできて戻れるか!」と熱くなり、先行車に誘導されるがまま、先へ先へと進んだものの、結局、引き返すことになったのだから、戻る距離が長くなっただけだった。

しかし、不安を感じつつも知らない道を探索して、現れた状況を楽しく感じてしまっているのも事実だ。しかし、何より怖いのが、そう感じてしまっている自分が怖い。調子に乗って走り回り、いつかひどい目に合うのは間違いない。「自重しなければ」と思いつつも、それが、いつまで保てるかが一番不安だ。

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