日本全国にホフマン窯は4基残すのみで、11本の煙突があるのは「神崎煉瓦ホフマン式輪窯」だけです。2003年、現公益財団法人舞鶴文化教育財団理事長が個人で競売で購入した際に、その広大な敷地の中にあったそうですが、その大部分が崩壊していたのを残念に思い、 修復と今後の運営を受け持つ事にしたそうです。
神崎煉瓦ホフマン式輪窯は、1897年に舞鶴軍港建設に必要な煉瓦造りのために建築されましたが、効率を上げるために登り窯だったものを1915年頃に現在のホフマン式輪窯に改修されています。
登り窯の頃は一本の煙突でしたので、レンガを作り終えると一回一回火を消さなりませんでしたが、11本の煙突を有したホフマン式では、それぞれの煙突を区割りして作業が行えるようになり、飛躍的に効率が上がったようです。
神崎煉瓦ホフマン式輪窯 は、1999年に国登録有形文化財に登録されたようですが、 2003年 に競売にかけられています。後の文化遺産なのに…。
その後、2007年に近代化産業遺産となり、2010年から神崎ホフマン窯保存推進協議会(市民団体)が結成されています。
調査工事を経て保存修復工事が行われ、風雨から守るために覆い屋が設営されました。
また、窯の崩落部分は鉄骨で補強され見学スペースへと活用されています。
反対側
Googlemapでは、神崎コンクリート株式会社旧煉瓦窯(旧京都竹村丹後製窯所煉瓦窯)と表示されますが、どうやらこちらの建物が「 神崎コンクリート株式会社 」の建屋のようです。
工場萌えではないですが、こちらもまた良い雰囲気を醸し出しています。
何をするものかわかりませんが、機械が並んでいます。
神崎煉瓦ホフマン式輪窯はを後にして、由良川の河口に出てみました。画像は河口部から見た日本海方面です。
この砂浜からは、隣接しているホフマン式輪窯 の煙突が見え、振り返ると由良川橋梁を見る事が出来ます。
由良川橋梁を撮影するのは、由良川沿いから日本海方面に向いて撮影するのが一般的ですが、ここからは日本側から撮影することになります。撮影時は、強烈な夕日で逆光&由良川橋梁は日陰という、最悪の条件でしたが、せっかくなので列車が来るのを待ってみました。由良川橋梁の撮影目的なら午前中が良さそうです。
最後に
この付近は何度も訪れている場所で「神崎煉瓦ホフマン式輪窯」の看板が上がっていることも知っていましたが、あまり気に留めておらず、スルーしていましたが、最近嵌っている旧軍施設やレンガ造りの施設という事もあり訪問してみました。見学して感じたのは、「こんな素晴らしい施設をなぜスルーしてたんだろう?」でした。 良好な状態に復元し、維持管理してくれている方々に感謝しかありません。
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