京都から福井へ抜ける際によく通る国道162号線(周山街道)の県境に位置する堀越トンネルがあるが、そのトンネルの上を走る林道を訪ねた。もっとハードなのかと思っていたが、そこそこ距離のあるフラットダートでオフ初心者でも十分楽しむことができる道だった。
堀越峠
若狭湾で水揚げした海産物を背負い、京の都へ物資が運ばれたが、その中でも特に注目されたのが鯖であったことから、そのルートのことを「鯖街道」と呼ぶようになった。一般的には、小浜から滋賀県の朽木村を経て京都の出町柳に至る経路を指すが、その他にも経路があり、その一つが「西の鯖街道」と呼ばれる福井県の高浜から名田庄、京都府の美山、京北を経て京都御所を結ぶ約87キロの一区間として、堀越峠が使われていたそうだ。
堀越峠は京都府と福井県の境に位置しており、国道162号線沿いから入り堀越トンネルの真上を通過し再び国道162号線と合流する。どちらから入っても良かったが、おおい町の看板が目印の福井側から入る事にした。
福井県側の入口は、軽トラ幅で空いており、通行禁止ではなかった…と思う。
入ってすぐ左に大きくカーブを進んで行く。
途中、道が崩落しているところがあったが、バイクなら難なく通過できる。
画像左側から、こちら側に向かって走ってくると堀越峠付近に到着。右側の道は「NTT堀越無線中継所」へ通じている。
関係者以外立入禁止とはなっているが、特に封鎖はされていなかった。
好奇心で上がってみたが、途中で畳めるミラーなら通過する事が出来そうな倒木が現れた。私の付けているミラーは内側に回るだけで高さ自体は低くならず通る事が出来なかった。
元の道に戻りさらに進むが、ここからは下りになる。
どんどん下るとハイキング用の案内板が立てられていた。
少し先にも「柵野坂」を示す案内がある。
更に下ると、開けた左カーブが現れ、ガードレールの向こうにお地蔵さまが祭られていた。これは、堀越トンネルが開通するまでは、小浜方面へ向かうバスがこの道を通っていたそうで、この場所で転落する事故があったため建てられたものらしい。
更に下ると道路に水が流れ出している区間が出てきた。ここを抜けると整地された未舗装路になり走りやすくなる。
そして国道162号線(周山街道)の京都側に合流。
「この先崩土のため車両通行止」の看板が倒れていたが、一部道路が掛けているところがある以外は、土砂崩れのような場所は無くかった。
ソロで林道に入りあわや遭難か?という経験から避けていたのに、つい手を出してしまったオフ車。そんなこともあり、なるべく自重する意味あり、今の所はタイヤの空気圧は落とさずとも走破できる程度の林道と決めているが、堀越峠はかなりの数の倒木があるものの、先人が切ってくれているし、タイヤ痕を参考にすると、どの様なコースを辿れば良いかが参考になるので非常に走りやすかった。
風穴洞門
堀越峠を出て再び京都側に出たので、もう一度堀越トンネルを抜けて福井側に戻った。そしてこの峠の最後のカーブの手前にあるのが「風穴洞門」。
トンネルに似た形状をしており「洞門・シェッド・シェード」とも呼ばれる。銘板を撮るのを忘れてしまったが、「風穴洞門」は、岩石対策の「ロックシェッド」のようだ。ちなみに雪対策のものは「スノーシェッド」と呼ばれる。
画像は「風穴洞門」を抜けた所から撮影したものだが、カーブの途中に脇道があるのを見つけたので入ってみることにした。
少し上がった所から見た風景がこちら。木々が伸びて洞門が隠れ気味だが綺麗に並ぶ柱とカーブの先にある、もう一つの洞門も見える。
この道は、舗装はされているものの、かなり荒れている。
さらに進むと堰堤がでてきた。
ガードレールを跨ぎ堰堤の上へ。ここからも「風穴洞門」が見えている。
堰堤の先で舗装が切れ、未舗装となるが、もう少し進んでみることにした。
すると小さな川が現れるが、段差が小さくなるように丸太が数本重ねて置かれていた。
この川の先にも道が続いているようだが、今回はここまでにした。帰宅後、衛星画像で確認してもどこに繋がるかがはっきりしない。もしかすると堀越峠と繋がるのかもしれない。そのうち探索してみたいと思っている。
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